感想/内容紹介『狼の口 ヴォルフスムント』救いがねぇ…!残酷まみれのストーリー

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『狼の口 ヴォルフスムント』あらすじ/感想・見所について

中世、大国ハプスブルク家の占領&圧政から必死に抗い続ける森林同盟三邦の攻防を描いた超!!!骨!!!太!!!な残酷大河ドラマ漫画『狼の口 ヴォルフスムント』を紹介します。この記事を読めば、あらすじや登場人物・見所を十分理解できる内容となっているので、是非最後までご覧ください。

 

 

 

『狼の口 ヴォルフスムント』のあらすじ

まずは『狼の口 ヴォルフスムント』の設定やあらすじ・概要について紹介していきます。

 

作品の概要について

  • ジャンル:青年漫画、サスペンス
  • 作者:高橋ツトム
  • 掲載誌:週刊ヤングマガジン
  • 巻数:全7巻

 

作品概要

あらすじ…

14世紀初頭、アルプス地方。イタリアへと通じるザンクト=ゴットハルト峠には、非情な番人が守る関所があった。難攻不落をもって知られるその場所を、人々はこう呼んだ。ヴォルフスムント―――“狼の口”と。

ハプスブルク家の圧政から一国独立しようとするスイス地方の歴史スペクタクル。スイス独立運動を題材にした段階で成功が約束されたような作品で、歴史好きであれば文句なしにお奨めできる。凄惨で切なくて希望と絶望と憎しみと愛に満ちた死んでも独立を勝ち取ろうとするスイス独立前の物語。中世だけあって、剣や盾の肉弾戦、残酷で非情な処刑など胸に迫る迫力も多々。私的『完璧な漫画』。

 

『狼の口 ヴォルフスムント』はここが魅力

狼の口と呼ばれる関所をめぐるスイス建国の物語

ハプスブルク家の侵攻から独立を勝ち取った流血のスイス誕生の歴史が舞台

中世アルプス、ドイツとイタリアを遮るアルプス山脈の地元民たちをハプスブルグ家が支配し、狼の口と呼ばれる強大堅牢な関所を作った、そこに閉じ込められた圧政に立ち向かう地元民たちの叛乱の史実に基づいた物語。

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(出典:狼の口 ヴォルフスムント)

圧政が敷かれているので、抜けようとする人を見つけて裁く、拷問、処刑という流れが続くかと思えば、独立のために決起したりと話は広がります。

 

救いなさすぎて辛い、死にまくる。もりもり死ぬ

頭から最後まで、息継ぎない殺戮と虐殺、殺戮と虐殺主役級の登場人物が死にまくる、感情移入した主役級の相次ぐ死はジャンプ育ちの心を折るに足るものがあって、殆どの死が物語の進行上必然の死ではなく、意味なく死んでいく。

最強の悪役と思ったキャラも死ぬ。とにかく死ぬ。明日の希望のために命を燃やしたスイス国民の死んでも独立を勝ち取ろうという綺麗ごとのない執念の漫画

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(出典:狼の口 ヴォルフスムント)

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(出典:狼の口 ヴォルフスムント)

個々の絶望が積み重なった上で大きな歴史が動いていく組み立ては、歴史は人民の犠牲の上で成り立つという事を僕らに教えてくれる。

 

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誇張はあるがリアルな中世の攻城戦を描いた素晴らしい作品

騎士vs農民、圧倒的支配に弱者の反乱から攻・籠城・追撃戦まで揃えていて現代とは違う価値観があったということを前提にしている時代モノというだけで価値がある、残虐さが誇張されている向きもあるけど、封建時代の理不尽を描いている。現代の自由の価値観とは全く違う世界観がとにかく魅力的

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(出典:狼の口 ヴォルフスムント)

時代が中世なだけに拷問の描写が相当エグかったり、性的な表現がちらほらあります。苦手な人は読むの大変かも… しかし、そのキツい内容ゆえに物語に深く潜り込めます。

 

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『狼の口 ヴォルフスムント』

最後までご覧いただきありがとうございます。 『狼の口 ヴォルフスムント』を紹介しました。正直読んだ事を後悔するくらい残酷だし救いがない。悪魔のような独裁者には一切の容赦も情けもなくそれに抗う事はほぼ不可能、結末まで読んでも暗い気持ちになります。ですが非常におすすめです。