異国に占領された日本…『焔の眼』一撃必滅拳を使う剛力無双の男の逆襲!ネタバレと感想

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このページでは「焔の眼」のネタバレ・感想/見所の紹介などを行っていきます

 

「ミスミソウ」「ハイスコアガール」を読んでこの作者さんの本を手にとったのでちょっとビビった(笑)

「焔の眼」は、他の作品と同様鬱傾向の強い、架空の日本の戦後のお話で地獄よりも酷い状況下で生きる少女の話となっています。

 

そんな暗くてエグイ「焔の眼」のあらすじや登場人物・見所を僕の感想を交えてご紹介していきます。

 

舞台は敗戦国の日本『焔の眼』のあらすじ▼ 

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(出典:『焔の眼』)

奴隷国となった日本で一人反撃の戦いを続ける異形の日本人と、娼館で働く少女の日々を描く、『焔の眼』の設定やあらすじを紹介します

 

すんごく陰欝なんだけど、落ち着いては読めない

ダークでひたすら暗い雰囲気の相まって、先の展開が気になるお話です。

 

焔の眼の概要・作者について

  • ジャンル:歴史漫画(パラレルワールド)、格闘漫画
  • 作者:押切蓮介『ミスミソウ』『プピポー!』『ハイスコアガール』
  • 掲載誌:漫画アクション
  • 巻数:全6巻

引用:wiki

 

 

恐怖政治で世界を征服した国に敗戦した1945年の日本が舞台

異国の植民地となってしまった日本。

人々は住みなれた土地を追われ、強制居住区で家畜同然の生活を余儀なくされた。

 

そんな暴力に支配された世界で、でたらめな身体能力のみで他国にたった1人喧嘩を売る男「クロ」と売春宿で働く少女が革命を起こす。

 

鬱。鬱する。

日本男児が血涌き肉踊り誇りを取り戻す。バイオレンスファンタジー。

 

あらすじ▼ 

1929年10月25日に世界50ヶ国に宣戦布告した中央アジアの小国ショルゴール。

 

密かに蓄えていた圧倒的な武力でソ連、ドイツ、アメリカさえも支配下に置く。

 

1941年12月8日に日本と開戦。

 

日本は抵抗空しく1945年8月15日敗戦する。ショルゴールに敗れた何れの国も服従の一択であった中、己の腹を切り自決を選んだ日本人の誇りの山を前に彼の国のプライドはいたく傷つけられる。

 

滅びの時代を歩むことになった日本のとある場所。

 

赤線地帯「花見月」の娼館「菖屋」で雑用をする沙羅は海から現れた陀大膳黒と出会う。

 

引用:焔の眼 - Wikipedia

 

『焔の眼』の主要人物紹介

焔の眼では、地獄のような状況下で懸命にあがくキャラが登場します。

そんな主要な登場人物をご紹介していきます。

 

沙羅▼

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(出典:『焔の眼』)

 

主人公の時代に翻弄される純真な少女沙羅。

娼館で下働きをするシショルゴール人と日本人のハーフ。眼は赤。

差別に耐えつつ必死に生きている。

 

作者にとってのヒロイン像がいつも固定されてて、みんなビジュアルはほとんど同じだけどそれぞれ境遇も性格も違うから、個性を楽しめる

 

陀大膳黒 / クロ▼ 

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(出典:『焔の眼』)

 

素手で一国を堕とすという規格外の強さを持つ最強の男

 

上海から日本まで泳いできた。空手遣いで流派は一撃必滅拳。

腕前はおよそ人間離れしており、拳の一撃を以って複数の人間を粉砕するなどは序の口で、戦車はおろか戦闘機すら手刀で両断する。

殺気を読み銃弾をかわす。

戦車砲を捌く。

 

クロのツンデレっぷりは、うしとらのとらを連想させ、結構きつい物語だからこそ、クロが登場した時のカタルシスがヤバイ

 

範馬勇次郎+豪鬼=クロ

 

注目すべき『焔の眼』の3つの見所(ネタバレ含む)

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読めばハマる『焔の眼』にはたくさんの見所があります

そんな数ある見所の中でも、特に注目すべきポイント3つ厳選してご紹介していきます。

 

架空の日本の戦後で地獄よりも酷い状況下

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(出典:『焔の眼』)

 

戦後の日本が舞台だから日本差別がすごい。

日本が架空の異民族に戦争で負けて、ホロコーストと奴隷化と植民支配を受けるというかなりヤバイ内容(主人公は外人向けの風俗施設出身)

 

不遇を強いられてる日本人が自分より弱い日本人を虐めたりもするなど…

キツイ暴力描写や民族差別に身内の諍いとメンタルに来る内容 

 

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(出典:『焔の眼』)

 

二人の力強い生き様が魅力。一撃必殺は爽快極まりない。

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(出典:『焔の眼』)

 

人間の醜悪な部分が容赦なく表現されていて半端なくエグい

そういった世でどう強く生きるか、胸クソ、グロ、ご都合主義もありますが

化け物と幼女というコンビの距離感も良く、2人の強い生き様、生きる事に全力に突き進む日本人の逆襲がある意味爽快に描かれています。 

 

 エグイ暗い話かと思ってるとどこからともなく範馬勇次郎ばりの拳法家が現れては無双していく、希望と絶望が同居したような作品です。

 

戦闘にシーンの迫力  

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(出典:『焔の眼』)

 

 設定の時点でいかにも賛否が分かれそうな作品ですが、戦闘描写の魅力は異常。

「過剰に空手漫画的というか。”超先手必勝法”でヒールの身体も千切れる、千切れる

 

クロの戦闘シーンの迫力は本当に凄くって、ストリートファイター状態

帯には、「押切蓮介×北斗の拳×はだしのゲン×小公女セーラ~」と書いてありました

 

 

 

あとがき▼

 

ホラーのイメージが強い押切先生だがこの作品では残酷な暴力描写を描いている。

慰みものにされながらも力強く生きる女性の姿や、幼いながらも何者にも屈せず不条理な世界の中で誇りを失わない沙羅の気高さが光る作品です。

 

繊細で鬱屈したダークな雰囲気と、時に爽快ささえ覚えるバイオレンス漫画です。

全6巻とお手頃なので、興味があれば是非読んでみて下さい。