漫画「へうげもの」あらすじ・感想│【歴史に興味ない俺が魅力された傑作】

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歴史漫画最高傑作「へうげもの」をご存知でしょうか⁉

「モーニング」で2005年から連載がスタート2017年に完結し連載が終わるまで、12年間もの間続き単行本も25巻まで出ている歴史漫画の大傑作です。

 

今回は「へうげもの」のあ大まかなあらすじをご紹介、どのような物語で、どのような登場人物が出てきて展開していくのか、僕の感想を交えてまとめていきます

 

 

織田 豊臣 徳川に仕えた茶人の生涯!「へうげもの」

 

歴史漫画の傑作と名高い「へうげもの」、2005年に連載がスタートし、2011年にはアニメ化もされている作品です。

 

歴史好き化からの絶大な支持は勿論

この作品で歴史好きが増大したと言われる程の秀逸作

そんな「へうげもの」の魅力はどのような点でしょうか?今回は「へうげもの」のあらすじや面白い点、見どころなどをまとめていきます。 

 

「へうげもの」の登場人物を紹介

あらすじや見所紹介する前に登場人物についてご紹介していきます。

「へうげもの」は様々な歴史以上の人物が登場しストーリーを盛り上げていく。

 

古田織部

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(出典:『へうげもの』)

 

「へうげもの」の大きなポイントは、主人公は戦国時代の茶人「古田織部」だという事

 

戦国時代天下人に仕えた武将茶人の古田織部。

信長の「華やかさ」、利休の「わびの美」から織部は様々な創意工夫を行い茶の湯の世界に新風を吹き込み、千利休のあと天下一茶の湯名人となった人物。

 

自由奔放な一面もあり、市井に埋もれた一品を“お救いする”と称して頻繁に盗んだり、他人の弱みにつけ込んで借金を申し込むなど、武や知で出世していくよくある戦国作品とは違い、図々しいまでの発想・行動・交渉で、出世していく、茶の湯と物欲に魂を奪われた天下一の茶人から見た戦国時代をこってり描いており、とても魅力的です。

 

古田織部の顔芸、言葉遣い、どれもが“渋い”。

 

千利休

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(出典:『へうげもの』)

 

地上最強の茶人「千利休」。主人公には厳しくも優しい、真の師匠。

わび数奇者としての己を貫きながらも、様々な新境地を切り拓く、成長する哲人。

リアルで異次元思考しすぎる御人だったせいで、作者に御しきれないと判断され主人公から師匠ポジに移された戦国の怪力風雲じいさん。

 

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(出典:『へうげもの』)

 

メモ📝▼

最初は千利休を主人公とした物語を作ろうとして、古田織部という存在に注目し、現在の形になったと言うが、それゆえに利休はこの物語のもうひとりの主人公と言える存在感を放ち、アニメ版は利休切腹までをくぎりとし、多くの賞もそこまでが描かれた9巻時に受賞している。

 

「へうげも」の見所は?主人公は茶人

ここではあらすじを紹介します。 

 

戦国~慶長年間を生き抜いた異才・古田織部…

戦国武将でありながら茶の湯にハマり、千利休の弟子として茶の道で天下を狙う、織田・豊臣・徳川に仕えながら我が道を生き続け、最期は切腹となった数奇者の運命…

 

「へうげもの」の見所3選!

「茶と美」の大河ドラマ

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(出典:『へうげもの』)

 

茶の湯の世界に心奪われた「へうげもの」の武将・吉田佐介(織部)の生き様

利休は、とてつもなく欲と業の深い人物で「茶聖」という印象からは程遠い。

 

この作品の登場人物は皆本当に魅力があり、全てが脈々と動く

それぞれの苦悩とか欲望とか思惑が全部描かれていて、全員に感情移入出来る。

凄まじくレベルの高い群像劇で面白さも格好良さもあった。

随所で爆笑級の展開もやりながら、感動を禁じ得ない人の面白さ…

芸術家としての美に人間の醜が交じり合っている所が人間臭くてたまらなく魅力的

読み終えてここまで気持ち良いものを感じる作品も他に無い。

大河ドラマと言っても差し支えない多重構造・多元展開の傑作

 

また茶の湯といった当時の文化に触れることのできる。どこを切り取っても興味深い歴史漫画

 

史実と独自の解釈

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(出典:『へうげもの』)

 

歴史の裏側を独自の解釈でネタにしてて歴史知っていたらより面白い作品

「全くのデタラメでなく時代的には合っている、しかし全てが史実通りではない。」

このバランスがこの漫画の面白いところ。

 

歴史上における各人物の解釈が「もしかしたら本当にそうだったのか」と思わせる巧妙さ、記録に残る出来事、人物のやり取りは史実通りに描きつつ、記録に無い出来事は「こうだったら面白い」で押し切ってくる。

十三年もの間、歴史物という縛りの中で、史実を反映させつつ、何時も我々の予想を裏切り、期待に応え続けてきた、稀有なる怪作にして名作。 

 

 キャラの死に様

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(出典:『へうげもの』)

 

へうげものはどのキャラも死に様のかっこよさが物凄い。

胴を切られても平然と話し続ける織田信長と、秀吉と清正と巨泉さんの死に演出だけでもガツンとくるのに、利休切腹というハードルを軽く越えた、最終巻の最後のコマ。

ギャグ漫画のような描写でありながら、その最期の言葉に不覚にも胸を打たれる。

 

死に様に美学を感じ、耐性のあるはずの日本人の期待を一歩越えた、乙な演出そのもの 

 

 

歴史漫画最高傑作!まとめ▼

 

単行本を追っていた時は、一番楽しみに最終巻まで完走した漫画です。

歴史ものなのに強引な展開、強引な解釈、表現の中にとても真面目な史実や考察が紛れこんでいて、歴史にさほど関心のない僕ですら魅了された。

作者の斬新な構図と逸話を面白く解釈した内容がただひたすらに面白い。

全人類におススメしたい作品です。是非この機会に読んでみて下さい。