「彼方のアストラ」という作品をご存知でしょうか?
突然のアクシデントで遠宇宙に飛ばされた9人の少年少女が協力しながら故郷への帰還を目指す物語です。
今回は、アニメ化もされ評価を確かなものにした「彼方のアストラ」のあらすじと、魅力を余すことなくご紹介していきます。
「彼方のアストラ」とは?
「彼方のアストラ」は、篠原 健太(しのはら けんた)先生による漫画です
壮大な宇宙冒険SFを下地に、大きな物語の転換が次々起こり、サバイバル、冒険からミステリ的な側面が強くなっていく。
全5巻でのメリハリを意識してよく練られたストーリーなど、多くの読者を魅了している作品です。
彼方のアストラ:あらすじと見所
次に「彼方のアストラ」の物語を見所と合わせてご紹介していきます。
宇宙でのキャンプ中に遭難した高校生
西暦2063年、ケアード高校の生徒たちが「大自然の中、生徒だけで5日間過ごす」という惑星キャンプの目的地である惑星マクパで、謎の球体に吸い込まれ、五千光年の宇宙の彼方に飛ばされてしまう所からこの物語はスタートしていきます。
宇宙、冒険、サバイバル!少年漫画の醍醐味を詰め合わせた壮大な幕開け。
未知の惑星、SFのワクワク感
十五少年漂流記を彷彿とさせる宇宙版漂流サバイバル。
宇宙や未知の惑星をめぐるワクワク感と、生き残ろうとするサバイバル感
絶体絶命の展開をどう打破するのか、宇宙空間で生き残るためにサバイバルしなきゃならなくて、色々な星をまわる過程、各惑星の生態系の作り方もピカイチで、ワクワク、ドキドキが止まりません
隠された陰謀、サスペンス要素も秀逸
宇宙船の残骸で再び宇宙へ飛び立つ分かり易い展開かと思いきや、物語は裏切り者探しのサスペンスから今度はSFサバイバルへ…。
生命の危機が何度も訪れて緩急の差もあり、刺客の存在、何故遭難したのか、メンバーの出生や陰謀、歴史の隠蔽、様々な陰謀や伏線が明らかになり、冷凍睡眠してた新たな遭難者が飛び出す先の読めない展開に永遠にワクワクさせられる。
基本は、地球から遠く離れた場所からどう生還するのか描いているんだけど、毎回展開が予想を超えるどんでん返しの連続で、漫画は表紙すら伏線になっているなど伏線漫画としても傑作の粋
少年漫画的な熱い友情
表面的な言葉だけを信じずに自分の感性を突き通して、裏切られてもなお救おうとする根っから熱い男を主人公とし、全てのキャラが個性を発揮し、進んでいく。
危機的状況であり、移動する必要があり、目的地が生まれる。
けれど仲間は多種多様な人種の即席パーティー。
問題は敵や環境だけでない。
国勢からくる考え方の違い、能力の違い、そして仲間同士の諍い。
仲間意識が高くなると自然と相手を尊重するようにもなっていくし、今まで聞く耳を持たなかったキャラも意図を汲んで動くようになる。過程があって結果がある。
過酷な環境であっても時にシリアスに、時にコメディチックに描いているなど、前作「SKET DANCE」を彷彿とさせ、そういったところに作者の感性がよく現れている
ギャグ、友情満載の熱い王道的少年漫画的ってのもこの作品の大きな魅力の一つ
作者:篠原健太
彼方のアストラに関するインタビュー記事が掲載されていました
それによると、学園コメディの「SKET DANCE」が終わり、今度は戦ったり宇宙へ行ったりしよう…と考えバトル漫画を描こうとしていたそうです。
その後自分の原点に戻り「彼方のアストラ」が誕生したと語っています。
他にも当時構想していた主人公をダメ出しをされ、ボツを食らってしまった事や、「漫画家になりたい」と思いながら会社員になって結局脱サラした話、空知先生のアシスタント時代の話など興味深い内容で面白いです
※最終回らへんのお話もかなりあるので、未読の方はネタバレに十分ご注意して下さい。
【インタビュー】「企画ボツ」から大逆転のヒット。『彼方のアストラ』から紐解く、篠原健太の創作術 - ライブドアニュース
全5巻、読んで損はなし▼
「彼方のアストラ」を紹介しました。
全5巻で手軽に読めるところもさながらスケダンをも思わせる笑いと涙と友情が上手く描かれていて、何よりもストーリーが凄く終盤の謎が明かされる所は鳥肌モノ。
彼方の宇宙に放り出されて絶体絶命のサバイバルの中、笑いあり涙あり陰謀ありで、最後までワクワクさせてくれる、可能ならば記憶を消して再度読み返したくなる傑作です
是非読んでみて下さい
最後までご覧いただきありがとうございました!