内容/魅力紹介「幻覚ピカソ」画にダイブという設定、圧倒的な画力

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化け物画力漫画『幻覚ピカソ』あらすじ/感想・見所について

この記事では『ライチ☆光クラブ』『帝一の國』などで有名な古屋兎丸さんの美術漫画として注目を集めた『幻覚ピカソ』という作品を紹介します。

この記事を読めば「幻覚ピカソ」のあらすじや登場人物・見所を十分理解できる内容となっているので、是非最後までご覧ください。

 

 

 

古屋兎丸先生作の漫画『幻覚ピカソ』のあらすじ

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(出典:幻覚ピカソ)

まずは『幻覚ピカソ』の設定やあらすじ・概要について紹介していきます。

 

「幻覚ピカソ」について

あらすじ…

絵を描くことが大好きな少年・葉村ヒカリは級友の千晶と共に事故に遭う。奇跡的に一命を取りとめた彼の前に死んだはずの千晶が現れ、生きるための条件を語りだした。ヒカリが手にした不思議な能力とは!?

絵の上手いコミュ賞の主人公が、幼馴染みの女の子とヘリコプター落下事故に巻き込まれたことで「変なものが見えるようになったり、描いた絵の中にダイブする能力」を得て、幼なじみにせっつかれて嫌々ながらもクラスメイトの心の闇の問題を解決していくお話になっています。

 

『幻覚ピカソ』(ネタバレ無し)

『幻覚ピカソ』は、古屋兎丸の独特なタッチで描かれる画は勿論、普通の高校生が事故にあって絵を描くことによって人助けをする、荒唐無稽ですがいまどきっぽい高校生たちが魅力的、そんな『幻覚ピカソ』のおすすめの見所を厳選してご紹介します。

 

画にダイブ

事故をきっかけに「絵にダイブする能力を身につけた主人公」そんな不思議な能力を得た少年が、得意の絵をいかして悩んでる人の心をスケッチブックに描き、その中にダイブして救うお話

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(出典:幻覚ピカソ)

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(出典:幻覚ピカソ)

「自分が描いた絵にダイブして解決する」というアイデアが面白く、最終章で明かされた「幻覚」の正体に鳥肌。最後の話でそういうことかと、タイトルの意味を目の当たりにして驚くと思う。

2008年~2010年の作品ですが漂うアーティスティックな雰囲気に魅了されます。

 

漫画の表現力を変える画力、鉛筆絵

「画にダイブ」という設定に説得力を持たせるにはやはり画力のパワーが大事だが、画風とか鉛筆スケッチの感じとか、洗礼された世界とリアル世界の描き分け方が凄くて打ちのめされる、鉛筆で漫画が描きたったんだろうなと思うほどの描き込みがこの作品の大きな魅力

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(出典:幻覚ピカソ)

少年誌連載でストーリーが比較的平易なのが功を奏したか、古屋兎丸先生の持つ圧倒的な画力とディープな世界観がかえって際立ち、世にはびこる凡庸な漫画群との差異を決定的にしている。

原画展をぜひやってほしい

 

 

作者:古屋兎丸の作風

紹介してきた「幻覚のピカソ」実写化もされた「帝一の國」コアなファンの多い「ライチ☆光クラブ」など多くの作品を排出しています。

 

古屋兎丸のデビュー作「Palepoli」

古今東西の画風、技法を操りながらナンセンスでシュールで不謹慎な4コマが次々繰り出される。画力の無駄遣い、あるいはこれ以上無い画力の有効活用になっている。

 

「Marieの奏でる音楽」

空に浮かんでいるとてつもなく大きな少女「マリィ」の謎とマリィを女神として崇める村の少年少女の物語、このコミックがキッカケで古屋兎丸を読み出した人も多いはず。崇拝する描写は神秘的で怖くて、話も魅力的だけれど人物の描き方も魅力、名作中の名作

ラストの衝撃といったらもう…まるで映画のような壮大で崇高な愛の物語。上下2巻完結、是非一読ください。

 

幻覚ピカソの紹介記事でした

最後までご覧いただきありがとうございます。『幻覚ピカソ』を紹介しました。古屋作品にしては読む人を選ばない誰にでもおすすめできる作品だと思います、所謂物語における「起」があまりない緩い展開、ラストに全てが集約されていてめちゃくちゃ綺麗なタイプの漫画です。興味があれば読んでみて下さい。