『三日月のドラゴン』あらすじ/感想・見所について
「おしゃれ手帖」などで有名な長尾謙一郎さんの柔道漫画として人気連載中の「三日月のドラゴン」空手を題材にしたこの作品の魅力をご紹介します。この記事を読めば、あらすじや見所を十分理解できる内容となっているので、是非最後までご覧ください。
『三日月のドラゴン』について
まずは『三日月のドラゴン』の設定やあらすじ・概要について紹介していきます。
作品の概要について
- ジャンル 空手
- 作者 長尾謙一郎
- twitter @nagao_kenichiro
- 掲載誌 月刊!スピリッツ
- 巻数 既刊6巻(2021年12月現在)
あらすじ…
月島龍之介、高校1年生。幼い頃に両親を亡くし、祖母と二人暮らし。家計を助けるため、コンビニでアルバイトをしている。
ある日、映画研究会の友人が不良達に脅されているところに遭遇、自身も恐喝されてしまう。そしてその夜、バイト先で強盗を圧倒的な強さで撃退する、謎の老人と出会い…!?
「三日月のドラゴン」は、シュールギャグ作家としてある界隈から人気の「長尾謙一郎さん」の新作、いじめられっ子の少年が空手を学んで立ち向かう王道青春漫画。「おしゃれ手帖」や「ギャラクシー銀座」の長尾先生と知って驚いている人も多いだろうけど、漫画のジャンルも枝割れし多様化している現在において珍しい本当に真っすぐで爽やかで良い作品です。
『三日月のドラゴン』の見所(ネタバレなし)
次に『三日月のドラゴン』のおすすめの見所を厳選してご紹介します。
空手を通して成長していく王道な物語
「いじめられっ子が空手を通して成長していく」横道な設定の作品だが全く古臭さを感じない、不思議で独自な世界観、長尾先生の過去作に見られたュールギャグはこの作品には見られず、ピュアで爽やかな物語が広がっている。
どこまでもピュアな主人公、風変わりな師匠たち、主人公との対比が面白い典型的な悪役の配置狙っているであろうベタ過ぎる作りがシンプルに面白く、過去の敵との和解や新たな巨悪の出現など物語りも王道を地で行く熱い展開。
ディテールが天才
ストーリーは王道なんだけど「三日月のドラゴン」の登場人物は個性的で魅力的、描かれる喜怒哀楽は細分化され表情が豊か、独特すぎるキャラとか大雑把で味のある擬音だったり台詞回し、若い漫画家では描けないようなテクニックを随所で見せつけてくれる、とても上質な王道作品となっている。
様々な感情がこうして表情を通して見受けられるからこそ、読者の心に伝わり響かせ、ざわめかせる。あらゆることが説明され、パターン化された表情ばかりの、多くの漫画に足りない物だと思う。
変化球ギャグ漫画を描いてきた長尾先生
ギャグ漫画でデビューした作家さんは「面白さ」について真剣に向き合っているのでシリアス漫画を描くと傑作になったりするのはよくある話ですが、シュールな理解不能なギャグを描いていた長尾さんの「三日月のドラゴン」を見ても、ギャグ漫画家は物書きとしてやっぱ地力が違うんだなと思いました。
長尾さんの過去作を知っていて「三日月のドラゴン」を読むのは、景色が全く異なるんだろうな。
『三日月のドラゴン』を紹介しました。
最後までご覧いただきありがとうございます『三日月のドラゴン』を紹介しました。空手漫画の金字塔になる作品だと思います、万人におすすめできる漫画ですが「過去の長尾作品はなんとなく合わなかった」という人に特に読んでほしいです。