サスペンス好きに猛烈にお勧めしたい『テセウスの船』のあらすじ・見所・感想
1989年、北海道で起きた21人無差別毒殺事件。
逮捕されたのは村の警察官だった…
青酸カリで大量殺人を犯した犯人を父に持つ青年が、当時にタイムスリップして事件の真相を探り、父をなんとかして救うタイムスリップサスペンス物語
タイムスリップ+サスペンスの緊迫感が最高な『テセウスの船』の魅力を紹介します。
あらすじや登場人物など、見どころを十分できる内容になっているので、是非最後までご覧ください(一部でネタバレがあるのでご注意下さい)
父親が起こした大量殺人事件の真相とは?『テセウスの船』のあらすじ
まずは『テセウスの船』の設定や概要・あらすじをご紹介します。
- 作者:東元俊哉
- 出版社:講談社
- 掲載誌:モーニング
- 巻数:既刊8巻(2019年6月21日現在)
北海道の小学校で起きた無差別大量殺人事件の犯人の息子として育った主人公が
投獄されている父に面会する為現地を訪れると、不思議な霧に包まれ事件当時の過去に飛ばされ、事件の真相を知る為に行動していくタイムスリップサスペンスストーリー。
不可解な点の多かった事件前から少しずつ真相を体験していく感覚がとても面白い
「一つの船における破損した部品を交換していき、すべての部品が別のものに交換されたとき、その船はもともとの船と同一のものと言えるのか?」
という哲学命題を冠した作品。
あらすじ
『テセウスの船』の登場人物(ネタバレあり)
『テセウスの船』登場人物が最初から割と限られてて、疑わしい人物もどんどん殺害されていくので、未だに真犯人見当がつきません。核の親子2人を紹介していきます。
田村心
田村心は、28年前に北海道の小学校で発生した無差別毒殺事件において逮捕された警察官である佐野文吾の息子。
生まれた時から身を潜めて生きてきたが、死刑判決を受けながらも、なお無罪を主張する父親の冤罪を信じて、これは冤罪ではないか?と思い、「村の部外者」という立場から事件についての調査を行う。
佐野文吾
大量殺人犯として捕まってしまった田村心の父親の文吾
28年前に北海道の小学校で発生した無差別毒殺事件の容疑者として逮捕された元警察官。死刑判決を受けて収監中の身であるが、一貫して無罪を主張している。
『テセウスの船』の見所3選(ネタバレ含む)
『テセウスの船』田舎や雪国のちょっと怖い雰囲気が感じられる
降りやまない雪が全ての闇と音を包み込む北海道のそんな雰囲気が最高。
北海道の言葉とタイムスリップが僕だけがいない街を思わせる。
閉鎖された田舎で善良な人々の狭いコミュニティの中に潜む殺人鬼
という設定は新味はなくてもゾクゾクするし語り口と展開にも緻密な構想が伺える。
考えれば、考えるほど怖い。表紙も怖い…
枠線を斜めにしたり、コマ割りはパラノイア的な不安定さを醸し出してる。
真相を語るシーン、近づくシーンはベタで、陰影で人物や背景を真っ黒にしたり、合間合間に入る犯人のモノローグが狂気じみてて良い。視覚的な表現が緻密。
過去に干渉したことで、自分の大切な思い出が相手の中から消えている。
それがとても切ない。
そして僅かに過去を共有する人物は、みなキツイ状況になっていく
怖い怖い…恐ろしいことだらけ。
青年漫画だけに「僕だけがいない街」よりリアルで怖い
読み進めれば読み進めるほどハッピーエンドから遠ざかる
事件の解決の糸口が見えず、この物語が何をもって終わるのか全く分からない
不可解で不明な点の多い事件前の数日間&その周辺の出来事、タイムスリップで実際に体験し真相に触れる程余計に深まる謎。
犯人が誰か分かりかけて、でも謎だらけ…何度も期待を裏切る演出をしてくれる仕組みとなっています。
おすすめのタイムスリップ漫画は下記記事を参照下さい▼
実写ドラマ化が決定
「テセウスの船」が実写ドラマ化される事になりました。詳細についてはまだ言えませんが、情報解禁になり次第随時お知らせしていきます。
— 東元俊哉ToshiyaHigashimoto (@toshiya_paris) 2019年6月19日
そして来週発売の週刊モーニングで最終回を迎えます。読んで下さった読者の皆様ありがとうございました⭐️#テセウスの船 pic.twitter.com/HVlhVxi5mt
美男美女がたくさん出て、子役も多くて、北海道の冬景色も綺麗で、平成初期のレトロ感やミステリアスな雰囲気もいい。予算のかかる設定もない
まぁしやすい内容ではある。どんなキャスティングになるのか今から楽しみです。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
近年のサスペンス物ではこの「テセウスの船」は頭一つ抜けてるんじゃないだろうか。
2巻読み終えて心臓がバクバクのサスペンス。
最初の異常な引き込み具合にミステリ、サスペンス好きな方はハマると思うので是非読んでみて下さい。
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