作者・奥浩哉「いぬやしき」極端な善と悪の対比を描く│感想(ネタバレ)

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 「いぬやしき」という漫画をご存知でしょうか?

ある日、癌で余命宣告を受け家族からも相手にされていないおじさんが突然サイボーグとなるところから始まる物語です。

 

奇抜なSF設定の中に「正義」と「悪」の対比などを組み込んだ物語は話題を呼びアニメ化に続いて実写映画化もされた人気作品です。

 

今回はこの「いぬやしき」あらすじや見所を紹介していきます。

 

 

GANTZの奥浩哉が描く 「いぬやしき」のあらすじとは?

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「いぬやしき」はガンツで有名な奥浩哉先生による機械の体を手にしたおっさん・犬屋敷壱郎と、高校生・獅子神皓の、対照的だが根本は似ている生き方を描いた作品です。

漫画・アニメ・実写と高い評価を受け、多くの人を魅了しています。

 

 

評価の高い実写「いぬやしき」

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木梨憲武×佐藤健×本郷奏多×二階堂ふみ等、配役が原作のイメージ以上で素晴らしいく、漫画やアニメ以上に儒者を評価する人も多いほど素晴らしい実写化となっているので、ぜひ視聴してみて下さい(原作未読でも十分に楽しめます。)

 

 

 

突如サイボーグとなった高校生と58歳【あらすじ・見所】

あらすじ✅

次にあらすじと一緒にいぬやしきの魅力をガッツリお伝えしていきます 

 

あらすじは、家族からも適当に扱われる冴えない58歳の中年おやじと、イケメン高校生が、ひょんな事からエイリアンにロボットに改造されてしまうお話。

 

「いぬやしき」は、GANTZ同様語り手がクール。

勧善懲悪にみえて、実は善悪、どちらにも加担してないかのような非人間的視線が不気味な魅力。

惹かれる設定に世界観に殺戮シーンを入れ、極限状態の心理描写とか非日常感のバランスを演出しているので、導入に入り込めればノンストップで読める。

 

見所✅ 

初老の冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎

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(出典:『いぬやしき』)

 

感謝される事で「生」を感じるサイボーグ

主人公は犬屋敷壱郎(58歳)年齢的には還暦目前なんですが、見た目は80代のヨボヨボのお爺ちゃんにしか見えず、胃ガンで3ヶ月の余命を宣告されるが、家族は自分に興味がなく、飼い犬と共に公園で泣いていると、異星人によって機械の体にされてしまい、超人的な能力で人々を救っていく。

 

大量殺人鬼・獅子神皓

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(出典:『いぬやしき』)

 

人を殺すことで「生」を感じるサイボーグ

主人公の犬屋敷と同様の事故で、彼と同じ兵器ユニットを施された青年。

 

普通の高校生が大切な人を守るために殺人鬼に豹変していく。

彼は犬屋敷とは正反対に、この力で一般の家族を無差別殺害を繰り返す連続殺人鬼の道を選び進んでいく、冷酷だけど、優しさがある。

アンチヒーローなはずなのに、どこか惹き付けられてしまうのは何故だろう。

 

「人助け」と「殺人」の対比

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(出典:『いぬやしき』)

 

人を救うことで生を実感する犬屋敷壱郎と、人を殺すことで生を実感する獅子神皓。

 家族を愛し、人を救う冴えない中年ヒーローと愛を失った悲しき殺人鬼

"生きる"とは何か?"命"とは何か?、同じ能力を手に入れた者同士が「正義」と「悪」に分かれる構図を完成させたのは最高に盛り上がる。

 

力を授かっても、世間を知らない高校生はそれを持て余し暴走

人生経験を積み上げて来た年配のいぬやしきさんの方が良い力の使い方を見出すっていう、ある意味ヒーローモノに対する皮肉にもなってて面白い。

普遍的なテーマを基に「生」の実感を得る為の行動は、主役二人を生と死で対比的に描いている作品

 

 

 家族に始まり家族に終わる

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(出典:『いぬやしき』)

 

新たなじじいヒーロー漫画。

前半は原作にある残虐描写など抑え、家族の物語を重点に置いたマイルドな作風かと思いきや、後半からの新宿の街並みが崩壊していく中でのバトルアクションから最後は地球滅亡をかけた戦いへと身を投じていく

 

会社でも家庭でも認められずに自己肯定もできなかった主人公が、ラストに向かって自己肯定感を得て家族(娘)に認められていく流れが秀逸。

最後は賛否あれど全10巻とは思えない見事な着地

 

奥浩哉のインタビュー

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(出典:『https://tsutaya.tsite.jp/news/』)

 

TSUTAYAで奥浩哉のインタビューが掲載されていました。

それにっよると奥浩哉先生は「いぬやしき」では、自分なりのヒーローものを描きたかったと語っています。

 

見た目も良く、ポーズを決めたりするありふれたヒーローではなく、精神的な行為そのもの、英雄的な行為そのものを描くために、見た目のかっこよさを排除して、わざとかっこ悪いおじいさんを主役にしたそうです。

 

出典:『いぬやしき』漫画家・奥浩哉インタビュー。「この世と物語がどこかで繋がっているんじゃないかという錯覚を起こさせたい」【アニメ・実写映画化記念】 - TSUTAYA/ツタヤ

 

 

最後に

 

「いぬやいき」をご紹介しました。

やっぱり奥作品のバイオレンスと感動のミックス具合が堪らない新たなヒーロー漫画です。少しでも興味を持ったら是非読んでみて下さい。