ベルセルクの連載を休載してまで書いたSFロマン『ギガントマキア』、一億年後の地球を舞台に描かれるハードSF版進撃の巨人、SFや特撮好きのツボを気持よく押してくれる演出・設定が山盛りの作品、この漫画の魅力を紹介していきます、是非最後までご覧ください。
ベルセルクの著者が描くロマンSF『ギガントマキア』のあらすじ
まずは『ギガントマキア』のあらすじや作品の概要についてご紹介します。
作品の設定や概要について
あらすじ…
数億年に一度繰り返される地球規模の大災厄の彼方。その変わり果てた世界を舞台に語られる生命群の激突。神話の巨人を擁する帝国に、ただ一組の男女が挑む。男の名は「泥労守(デロス)」、女の名は「風炉芽(プロメ)」。彼らの目的と、この世界の成り立ちとは…?
『ギガントマキア』は、「ベルセルク」作者「三浦建太郎」の漫画です。プロレスを下地にしたダイナミックな作風の漫画の一巻完結で圧倒的画力を堪能できる傑作です。
『ギガントマキア』の登場人物たち(ネタバレ含む!)
『ギガントマキア』の登場人物はベルセルに似た雰囲気のキャラが登場し、主人公の体格が、今の漫画の「細身のキャラ」の真逆をいくキャラがカッコいい。重厚な世界観と同じくらい魅力的なキャラが登場するのでそんな彼らをご紹介していきます。
泥労守(でろす)
主人公デロスは、上背はないが筋肉に脂肪が乗ったレスラー体型、亜人の攻撃に対しても、それを受けきるほどの驚異的な耐久力を誇り、戦闘は、プロレスそのものですべてを受けた上で技を返すという脳筋スタイル。
憎悪を振り回すガッツとは対照的に、相手の憎しみを全身で受け止め、許すキャラクターで、ベルセルクとは対比的
風炉芽(ぶろめ)
主人公の肩に乗っている「風炉芽」は万能の力を持つ精霊属性の金髪の少女
小さな体の少女で身長は泥労守の半分ほどしかないが、見た目相応の口調ではなく淡々と状況を分析し主人公に対して的確なアドバイスをする。
雄軍
亜人の一人で聖虫族の勇者と言われている。泥労守よりもさらに巨体で皮膚が硬化しており、その巨体から繰り出される攻撃は、普通の人間が耐えられるものではない凄まじい戦闘力を誇る。
戦士として誇り高い騎士道精神に溢れた人物。
尋常じゃない書き込みに熱いプロレス『ギガントマキア』の見所
一億年後の遠未来、怪物や亜人の跋扈する世界、三浦健太郎らしい重厚さなど、『ギガントマキア』には、見所がたくさんあります。その中でもおすすめのポイントを厳選して紹介していきます。
『ギガントマキア』はこんなお話
『ギガントマキア』は、人族に恨みを向ける亜人、世界の命運を左右する「巨人」、進化した未来人や異形な生物、旧世界のテクノロジーが応用された巨大決戦兵器、巨人、亜人、妖精、滅びた古代文明等、終末感漂う現代より数万年後の荒廃した世界を舞台に、デロスとプロメの二人が世界を旅する話です。
甲虫族が人類の帝国軍に迫害されており、プロレス技でそれを救う主人公、ストロングスタイルなプロレス&大巨人ファイト、画力が凄まじく、設定がめちゃワクワクさせられる偏差値低めな深みゼロの迫力押し漫画になっています。
プロレスのエッセンスがふんだんに盛り込まれてる
人族と亜人族が憎しみあい、神話の巨人が存在する1億年後の変わり果てたSF世界に、超画力にモノを言わせて描いた『巨人VS巨人』のプロレスといいう別次元のエッセンスを加え、バトルシーンがめちゃくちゃ熱い
主人公はプロレス技を駆使し、殺し合いではなく見る者の熱い心を引き出すため戦う、レスラーの理想の体現をファンタジー世界でやっちまっている漫画
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凄まじい描きこみ画力にSF世界観
作者が三浦建太郎さんなので当たり前だが、とにかく画力が凄まじく細かい所まで書き込んでいる圧倒的画力で描写された世界とキャラに引き込こまれる。圧巻の一言
設定は遠い未来ながら、中世ヨーロッパの帝国主義と南米的先住文化との戦い、そして、世界観の前置きとか登場人物の説明がなくても、読み進めるうちに頭の中で自然と関係が整理されてる。1巻で終わりなのがもったいない作品です。
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主人公がバディの少女に回復させてもらう
ストレートに言うと、少女のおションションぶっかけで体力全快する。
最初っから最後まで幼女と尿とプロレス……自分の性癖を惜しみ無く曝け出す、偉大な漫画家だと言わざるを得ない…ベルセルクの20倍くらい生き生きと描いている作品
「ベルセルク」の三浦さんの作品
『ギガントマキア』は、ベルセルクを一旦休載して短期集中連載で描かれた作品です。この作品の帯には、「脳細胞が老いる前にやっておかなければならないことが在る!」と書いてあり、「ベルセルクの連載の息抜きついでに、好きに描きたい物とか色々盛り込んだ読み切り漫画」になるそうで、これくらいのレベルの漫画家になると、ガス抜きをするだけで素晴らしい作品を産み出すようだ
SFであり、ファンタジーであり、神話であり、戦争であり、ロマンシズムであり、変身ヒーローであり、ロボものであり、プロレスであり、とにかくよく分からないけど三浦健太郎先生の凝集体と言える。
30年以上もの間、読者を楽しませてくれてありがとうございました、 三浦建太郎先生のご冥福を心からお祈りいたします。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。『ギガントマキア』を紹介しました。ベルセルクを描くことに飽きて好きなものを詰め込んで好きな絵を描いたって感じの作品です。まとめると作画が大変素晴らしく、バトルシーンはめちゃくちゃ熱いので、ベルセルに触れたことがある人はや、SF系の作品が好きな人に非常にお勧めの作品です。興味があれば読んでみて下さい。