『リアル!』おすすめ戦争漫画35選!戦後や太平洋戦争など実話を基にした作品を中心に紹介

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※2020年4月12日更新しました。

 

平和な時代だからこそしっかりと見ておきたい、戦争を題材にした漫画。

世界的に有名な作品や、歴史に残る名作も沢山あるこのジャンル。

 

日本人として知っておくべき歴史! 

 

この記事では、私たちが知る必要のある真実が詰まった、史実に基づいた作品から、ファンタジー要素の入った作品まで、幅広く『戦争漫画』を厳選して紹介していきます。

 

 

『卑怯者の島』

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あらすじ☑


舞台は天皇皇后両陛下も訪問したパラオ・ペリリュー島を想定した南の島。

玉砕戦に臨む日本兵を主人公に、壮絶な戦闘シーンと極限の人間ドラマを描ききる。

 

日本の戦争ドラマにありがちな「反戦平和」や「お涙頂戴」などのお約束をすべて排除し、戦争のリアルだけを追及した作品

 

陛下がご訪問されたペリリュー島玉砕をモデルに、戦争に赴いた普通の青年が葛藤し迷い、極限状態で振れ続ける兵士たちを描いた、戦争漫画としては一つの到達点の作品

 「だから人権は大事!」とか「戦争はだめ!」みたいな説教は用意せず、人間が血を流して命を燃やす様を徹底的に無情に描いて、読者を完膚なきまで打ちのめす…

勇敢と卑怯さの自責の念に揺れる苦悩が戦時の精神のリアルさを感じる漫画

 

ラストは、え?え?そうなるの?まじで?という大どんでん返し。マジで衝撃的…。

 

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(出典:『卑怯者の島』)
POINT
  • 戦争賛美でも否定でもない。
  • 戦争の「リアル」を通じて、徹底的に後味の悪さを突きつける

 

『幼女戦記』

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あらすじ☑


超合理主義エリートサラリーマンが転生したのは、なぜか幼女だった!? 

魔法と小銃の入り乱れる異世界で、軍での出世&安全な後方勤務を目指すが、なぜかエースとして祭り上げられ……?

 

魔法が一般的に使われる異世界で、戦争に参加させられる中身がおっさんの幼女が、魔法を使い空を舞いながら神を呪いつつ英雄になっていく物語

 

部下の死をも厭わない「幼女の皮を被った化物」が血と泥に塗れた戦場を駆け巡る

最初は題名でドン引いて漫画もアニメも避けていたが、第二次大戦のドイツ軍をモチーフとしたカチカチの戦記モノなので、そういうのが好きな人にはお勧め。

 

厨二要素満載のファンタジー戦記 

 

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(出典:『幼女戦記』)
POINT
  • 既刊17巻(2020年1月現在)
  • 幼女が活躍しまくって俺TUEEEEEEってなる話
  • 他者に対する共感能力の欠如したサイコパスが主人公

 

『NeuN』

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あらすじ☑


ナチス政権下のドイツ。

血のつながっていない両親とのどかに暮らしていた少年フランツ・ノインは、ある日突然ナチスの襲撃を受ける。

 

ナチスは密かにヒトラーの血を持つ13人の子供をつくり、ドイツ各地で育てていたのだが、何らかの理由で彼らの抹殺を決めたらしい…

 

ナチスの独裁下にある1940年のドイツが舞台

ヒトラー支配下のナチスドイツで、ナチスにより秘密裡につくられた、ヒトラーのDNAを持つ13人の子供たち。その9番目の子供を巡る血みどろの物語。

 

内容と高橋ツトムの絵のタッチの相性、壮大なスケールで描かれる物語に注目

作品としても、ここまでナチスドイツと、ハーケンクロイツが出まくりな漫画は無いのではないか、手塚治虫「アドルフに告ぐ」を彷彿とさせる重厚さのある作品。

 

主人公がどんどん闇に堕ちていく感じの物語が好きな方は、楽しめると思います。

 

POINT
  • 既刊6巻(2020年2月現在)
  • 高橋ツトムの絵で描かれる、ナチもの
  • ヨーロッパでは間違いなく発禁だろう(笑)

 

『凍りの掌シベリア抑留記』

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あらすじ☑


物語は昭和18年、東京から。

主人公・小澤昌一は東洋大学予科の学生。

 

東京・本郷の下宿先で「おかわりは無いんです」が口癖の女将さんや、志を共にする友人と、銃後の暮らしの中にいた。

 

戦況が悪化する昭和20年1月末、突然名古屋から父が上京し、直接手渡されたのは、臨時召集令状だった… 

 

第二次世界大戦末期に徴兵され、終戦後にシベリアに抑留された人の地獄の実話

食べたいものも食べられず、暖かい寝床もなく、マイナス30度を下回る環境で過酷な強制労働を強いられた記録を、シンプルな画風で淡々と描かれていながらも、語られていく事実がただただ重々しい漫画。

 

故郷から遠く離れた極寒の地で、いつ帰れるかも分からないまま過酷な労働をさせられていた若者達がいたことを、忘れないためにも多くの人に読んでほしい作品。

 

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(出典:『凍りの掌シベリア抑留記』)
POINT
  • 全6巻
  • 作者の父が遭遇したシベリア抑留の回想記。
  • 従来よりひと回り小さいB6サイズなので注意!

 

『Pumpkin Scissors』

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あらすじ☑


それは、戦災という名の“もうひとつの戦争”!!

帝国陸軍情報部第3課、“復興”を担うモノたち。通称――PumpkinScissors

 

永き戦乱により荒廃しきった帝国各地。停戦後の3年間を奔走(ほんそう)するパンプキン・シザーズだが、なかなか成果は挙がらぬまま……。

 

長い戦争が停戦された後に、戦争がある前提で政治、階級、経済の全てが機能していた帝国で、お祭り部隊と揶揄される『戦災復興』を目的とした小隊の血と汗の物語

 

物凄い情報量と、開示されていく伏線、大展開する物語に鳥肌が立つ

テロリストと帝国の幾つもの思惑立場で語られるストーリーは秀逸、それまでの小さな活動が、大きな話の布石になっていく展開が見事すぎる構成

 

強くて、温厚で、かなりのワケアリな主人公や、貴族のお嬢様で理想主義者で熱血漢の隊長など魅力的なキャラに加え、極上のお色気描写とギャグまで素敵な漫画。 

 

話の展開でも魅せるは、印象に残るセリフでも魅せてくれる。

 

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(出典:『Pumpkin Scissors』)
POINT
  • 既刊23巻(2020年1月現在)
  • 物語の構成とメッセージ性、全巻全ページ名言で構成
  • それぞれの人々がそれぞれの思惑で動き、物語が進む。

 

『乙女戦争』

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あらすじ☑


1420年、ボヘミア王国。戦争により家族を虐殺された12歳の少女シャールカは、フス派義勇軍の英雄ヤン・ジシュカに導かれ、仲間たちと共に反カトリックの戦いに身を投じていく。

 

15世紀、中央ヨーロッパで起こり「宗教改革」の端緒となった「フス戦争」をモチーフに、少女の視点で、史実に基づき凄惨な戦争を描いた物語

 

冒頭から主人公の女の子が、極悪騎士修道士にとっ捕まって“アレ”されるという鬱スタートだが、ヤン・ジシュカ率いる傭兵隊が格好良すぎて痺れる。

 

歴史上初の銃が戦術に用いられたとされる宗教戦争で、携帯火器と、装甲車輌を組み合わせた戦術や、『聖歌隊』の存在が物語のキーになってたり、歴史も学べるマニアックな作品となっている。

 

チェコではこれで歴史が終わったと言われるぐらい凄惨な宗教戦争

 

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(出典:『乙女戦争』)
POINT
  • 全12巻
  • 「フス戦争」というドマイナーな題材。
  • 女子供の扱いなど、かなり容赦ない描写で描いている

 

『ヒストリエ』

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あらすじ☑


舞台は紀元前。奴隷の身分にありながら、豊かな教養と観察眼、判断力、そしてそれらを駆使して行動を起こす度胸を兼ね備えた、不思議な青年・エウメネスがいた。

 

あの偉大なる哲学者・アリストテレスの逃亡を助けたりしながら、彼が目指していたのは、「故郷」と呼ぶカルディアの街……。 

 

古代ギリシアの世界で活躍した実在の人物エウメネスの波乱の生涯を描いた物語。

奴隷がいるのが当たり前、人命なんて財産としての価値しかない時代に実在したエウメネスの波乱万丈という単語すら生温い人生を、当時の時代背景も持って描いている作品

実質ただの歴史下ネタギャグ漫画、汎用性の高い名言の宝庫な点も大きな魅力。

 

2003年に連載開始して14年かけて10巻と進行は遅めだけど、内容は面白すぎて困る。

 

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(出典:『ヒストリエ』)
POINT
  • 既刊10巻(2017年3月現在)
  • 「寄生獣」の岩明均が描く歴史漫画。
  • 「頭の良い主人公」が好きな方は是非。。

 

『鉄腕ガール』

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あらすじ☑


昭和20年、日本は戦争に負けました。

みんな貧しかったけれど心は開放的で、世界がまだ難しくなる前、一人一人の個性を受け入れる大きさがありました。

 

戦争に勝った国は日本に命令したんです、「今までのように女性を虐げるのはやめなさい」と。

時代の波に乗って女達は動き始めました。 

 

敗戦後直後の日本で、女子プロ野球で日本を明るく照らした女性の一生を描いた物語

主人公がカリスマ性のある女性で、唯一アメリカに対して野球を通してぶっこんで行く生き様を描いており、漫画のヒロインの中で断トツで魅力がある。

 

マッカーサーと対談、史上最大の賭け野球、アメリカ一打席勝負。スケールデカすぎ!

熾烈な戦いと壮烈な愛に生きた、敗戦国の太陽になろうとした女の人生劇

 

強さと弱さ兼ね備えた魅力的女性像に感服。漫画の可能性を感じる名作。

 

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(出典:『鉄腕ガール』)
POINT
  • 全9巻 
  • 終戦直後の女子プロ野球を題材
  • 主人公のむちゃくちゃカッコイイ生き様に感服。

 

『ドリフターズ』

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あらすじ☑


紀元1600年、天下分け目の関ヶ原……

敵陣突破の撤退戦「島津の退き口」「捨てがまり」で敵将の首を狙うは島津豊久!!

 

生死の狭間で開いた異世界への扉……現在では無い何時か、現実では無い何処かへ、戦国最強のサムライは、新たな戦世界へ招かれる

 

「fateっぽい、厨二」設定だけでそそる、異世界バトル漫画 

エルフ、ドワーフ、ドラゴンのいるおなじみのファンタジー界に、織田信長、鬼島津、ハンニバルなどの偉人たちが異世界に飛ばされて、ドリームチームを結成するお話。

 

「世界中のやべえ奴らが時代、国を越えて一堂に会したらどうなるか?」という誰しもが子供の時にした妄想を、この作品は具現してくれている作品

「廃棄物」たるジャンヌ・ダルク。豊久の豪傑ぶり、織田信長のたくらみ。

歴史上の人物たちを次々とぶちこんでくる怒涛の展開に、これからどんな物語が生まれるか皆目見当がつかない、この勢いがたまらない作品。

 

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(出典:『ドリフターズ』)
POINT
  • 既刊6巻(2018年11月現在)
  • 聖杯戦争✕異世界転生といういわばオタクの夢みたいな物語
  • 黒を活かした独特の絵柄盗作台詞回し

 

『魔法少女プリティ☆ベル』

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あらすじ☑


神威の呼び鈴「リィン・ロッド」を使い変身する魔法少女プリティ☆ベルは、可憐な美少女…ではなくボディービルダー・高田厚志だった!? 

 

この漫画の主人公は、ガチムチボディビルダーのおっさん(表紙詐欺)

ボディビルダー高田厚志35歳が魔法少女として悪魔や邪神と戦闘するお話。

ビルダーが魔法少女になるというどう考えても一発ネタな内容ながら、国対国の戦争の話になったり、地上対天界の話になったりで割と本気の戦争漫画に昇華していく。

 

エロもグロも頻繁にあるし、戦争なので当然政治も絡んでくる

かなり人を選ぶが、作者の経済論や政治論、風刺などが非常に面白いしためになる作品

 

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(出典:『魔法少女プリティ☆ベル』)
POINT
  • 全28巻
  • 35歳のボディービルダーが魔法少女として戦う。
  • 表紙詐欺とは正にこの作品のこと

 

『最終兵器彼女』

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あらすじ☑


ぎこちなくも清純な交際をしている高校生、シュウジとちせ。

札幌が突然の空爆に襲われたある日、シュウジは思いも寄らない姿に変身していたちせに出会った。

 

背中から羽が生え、空をマッハ2の速度で飛び、とてつもなく破壊能力を持つ、自衛隊によって改造された“最終兵器”。それがちせだった。

 

戦争勃発中の世界で、彼女が兵器化され、戦場に駆り出される女の子と、その彼氏の宇宙一切ないラブストーリー…。というとんでも展開な作品。

 

なぜヒロインは兵器になったのか?、ヒロインの他に兵器はいるのか?、なんで戦争してるのか?、どうして地球がぶっ壊れるのか?とかそういう背景を一切説明しない。

細けーこったいいんだよ!重要なのは恋愛だ!って感じの作品

 

第一話のほのぼのラブコメ展開からの札幌空襲、彼女兵器化の絶望感

1巻終盤でのすれ違いによる大絶望感…是非読んでみてください。

 

とんでもなく終末観溢れる、世界最期のラブストーリー。

 

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(出典:『最終兵器彼女』)
POINT
  • 全7巻+外伝1巻
  • 少しだけ見えた希望や理想が粉々になる
  • 激激激激激激鬱漫画

 

『狼の口 ヴォルフスムント』

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あらすじ☑


14世紀初頭、アルプス地方。

イタリアへと通じるザンクト=ゴットハルト峠には、非情な番人が守る関所があった。

難攻不落をもって知られるその場所を、人々はこう呼んだ。

ヴォルフスムント―――“狼の口”と。

 

ハプスブルク家の侵攻から独立を勝ち取った流血のスイス誕生の歴史が舞台

平たく言ってしまえば、中世ヨーロッパを舞台にした関所破りのお話で、密行者だとバレたら死ぬ。死にまくる。もりもり死ぬ。非常にキツいお話

 

騎士vs農民、圧倒的支配に弱者の反乱から攻・籠城・追撃戦まで揃えており

頭から最後まで、息継ぎない殺戮と虐殺、殺戮と虐殺で、「自由」のために戦う人が無残に死んでゆく場面が多いが、想いは受け継がれてゆく…

 誇張はあるが、リアルな中世の攻城戦を描いた素晴らしい作品

 

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(出典:『狼の口 ヴォルフスムント』)
POINT
  • 全8巻
  • スイス独立の史実をもとにしたレジスタンスと権力者の争い 
  • 救いなさすぎて辛い、激しく欝にな

 

『GROUNDLESS』

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あらすじ☑


内乱が続くアリストリア島。島で武器商を営むウォルドロン夫妻は、軍から銃の大量発注を受けるが、それは反乱軍と裏で繋がっていたグレゴリオ島軍大佐の罠だった。

 

目の前で夫を殺され、娘を奪われ、自身も左目を潰されたソフィアは、唯一残された形見の狙撃銃を手に、復讐を決意する――。 

 

政府対vs反乱軍の内戦が勃発するとある動乱の島国で夫と娘失い、左目を潰された主人公ソフィアが、伝説級のスナイパーとなり、復讐に向かい敵を撃ち抜きまくるお話

 

一流の軍隊による一流の作戦ではなく、登場人物のほぼ全員が能力的に高くない訓練不足で覚悟無しの自警団部隊。決してヒーローではないキャラ達の生き様が魅力 

小規模な地域紛争を、特に夜戦の描写など、ヒリヒリする小規模戦闘を解りやすく、リアルに描いてる。一個人一生活視点の群像劇で描くという挑戦的な作品

 

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(出典:『GROUNDLESS』)
POINT
  • 既刊8巻(2018年11月現在)
  • 異様なほど緻密な作戦地図や、軍事用語、戦況の描写が描かれている
  • 敵側の視点、戦闘描写と心理描写どちらも濃密。

 

『ゼロセン』

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あらすじ☑


先の戦争が終わって60余年、──とある極寒の島で氷漬けの軍人・旭 歳三が発見された! 

 

かつての部下にして大企業の会長の手により現代に蘇った旭は、腐敗しきった日本の若者に絶望する。

戦火に散った仲間が残した祖国…。

 

太平洋戦争時に雪山で氷づけ状態になってた海軍中尉が、現代によみがえって、不良高校の教師になり、生徒をたたき直すというヤンキー先生物語。

 

設定やストーリーは王道、熱いシーンあり、ギャグありと気軽に読める

『カメレオン』『ジゴロ次五郎』作者加瀬 あつしの作品。

 

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(出典:『ゼロセン』)
POINT
  • 全8巻
  • 加瀬節満載ででハチャメチャだけど絵が上手い

 

『狂四郎2030』

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あらすじ☑


西暦2030年。

第三次世界大戦が終結して5年後の日本だ。

核ミサイルによる戦争は、80%に及ぶ地球上の人間を消滅させていた。

生き伸びた狂四郎は、空を警護するヘリ巡査になっていた。

 

そんなある日、科学者の脳を移植された言葉を話す犬・バベンスキーと出会う。 

 

遺伝子的に犯罪因子を含む人間を隔離して矯正したり、強制労働させたり、ガッチガチに管理されたディストピアな世界で、主人公が電脳世界で知り合った恋人に会おうと命がけの旅に出るお話

 

悲しい過去を背負ったキャラがドバドバ涙を流す描写、エロもグロも残酷も下品もてんこ盛りの薦めたいのに薦めづらい作品。 

絵柄とギャグとキャラと下ネタと世界観とだいたいが『癖』で構成されているのにも関わらず、魅力に溢れた漫画。人にはおすすめできないが凄い作品。

 

精神攻撃がえぐい。1話目からきついし地獄を見る…

 

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(出典:『狂四郎2030』)
POINT
  • 全20巻 
  • 名作だけど絵柄の癖とエログロで全然人に勧められない
 

『特攻の島』

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あらすじ☑


「生還を期さない兵器」特殊兵器への志願を問われた時、少年たちが受けた説明はそれだけだった。

様々な憶測が飛び交う中、志願した少年たちはある島へと送られる。

 

その島で少年たちが見たものは…! 

 

人間魚雷の回天隊に志願する若者と、取り巻く人々の心の葛藤と、死が突き刺さる作品 

主人公は回天が兵器として全く役に立たないことを知っているし、守るべきものも勝利への期待もない。そんな中「人間魚雷(自殺)」に意味を見出そうとするお話

 

生まれてきた意味と死んでいく意味…

なぜ回天は作られたか、なぜ何のために志願したのか…

当時の日本人の男性が背負っている業や、覚悟や、恐怖や、仕事への悲壮感などを、時代をさかのぼって感じとれる作品。

 

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(出典:『特攻の島』)
POINT
  • 全9巻
  • 海の特攻隊を軸に展開される若者達の物語

 

『ペリリュー─楽園のゲルニカ』

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あらすじ☑


昭和19年、夏。

太平洋戦争末期のペリリュー島に漫画家志望の兵士、田丸はいた。


そこはサンゴ礁の海に囲まれ、美しい森に覆われた楽園。

そして日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。

当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。

迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。


祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか――!?

 

戦争末期、日米両軍が多数の犠牲者を出した悲惨なペリリュー島での戦いを、カワイイ絵柄でリアルに綴る、時間を稼ぐために死ぬことを求められた個人たちの物語。

 

戦闘能力のない功績係の兵士の視点から描いており、あまりに凄惨な戦場で精神が錯乱したアメリカ兵や、日本兵が実際に行ったとされる残忍な処刑など…

可愛いキャラクターと、深く重い内容とのギャップが戦争の悲惨さを際立たせており、戦争を知らない世代が、戦争の現実を知ることができる貴重な作品。

一方的な攻撃の中、追い詰められながら怪我や飢えで死んでいく様子が余りにもリアル…

 

「戦争」のリアルを真正面から描いた作品。

 

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(出典:『ペリリュー─楽園のゲルニカ』)
POINT
  • 全5巻
  • 可愛い絵柄と残酷な表現で語られる戦争のリアル

 

『ディエンビエンフー』

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あらすじ☑


1970年 ベトナム――最期の戦場。

僕は彼女(プランセス)にハートを撃ち抜かれた。 

 

ベトナム戦争を舞台に従軍カメラマンの少年と、ゲリラの少女の交流を描いた作品。

ちなみにこの作品は史実であり、二人は1973年で共に爆死しており、自らが死んでしまったことと、最初からバッドエンドであることが告げられている。

 

可愛い絵柄だけど、ガンガン人死ぬし、腕飛んだりバラバラになったりするので、苦手な人は、注意が必要。

 

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(出典:『ディエンビエンフー』)
POINT
  • 全12巻
  • キュートな絵柄で凄惨なベトナム戦争を描く作品。
  • 絵柄と内容のグロテスクさのギャップに驚く

 

『靴ずれ戦線』

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あらすじ☑


ときは第二次世界大戦、ソ連とドイツの戦いのなか、ロシアの魔女ワーシェンカとお目付けナージャのコンビがあっちをうろうろ、こっちをうろうろと転戦する。

 

聖人や妖精や魔女などを上手く物語に取り入れて、二次大戦時ロシア・ドイツの独ソ戦を魔女見習いの少女が引っ掻き回す…という雰囲気で進む物語。

ファンタジーを絡ませながら、ロシアの素朴さ、雄大さ、田舎っぽさ、第二次世界大戦へと連なる歴史、戦争の暗さと虚無と、人生の滑稽さ愉快さを全2巻で描いている作品

 

作者のロシア&兵器オタっぷりが凄くて、土俗的魔術と科学的共産主義が共存する

スターリンを敬愛する共産主義のみなさんと魔法使いになりたい貴方におすすめの漫画

 

POINT
  • 全2巻
  • 魔女や様々な怪異たちの出てくる戦記ファンタジー

 

『風の谷のナウシカ』

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小学生で初鑑賞、何度も観ているのに毎回見入ってしまうメッセージ性の強い作品 

 

映画が有名ですが、映画は漫画の2巻途中までで全体の3割くらいしか描かれていない

その後は帝国同士の戦争、ナウシカによる大殺戮などで、バイオレンス描写あり、国家間の慢性的な戦争、民族差別、王家の醜い権力争い、人間たちの呪われた運命等

なかなか哲学的でハードな内容となっている。

 

漫画の原作は映画の百倍奥深く魅力的

 

POINT
  • 全7巻
  • 漫画版を読むとより一層宮崎駿の凄さがわかります。

 

『マージナル・オペレーション』

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あらすじ☑


ラノベやゲームを愛好するニート・新田良太(あらた・りょうた)。

7年続けたニートの立場に耐えかね一念発起、ネットで見つけた外資系軍事企業PMSCsの好条件に魅力を感じ出来心で応募するが……。

 

30歳ニート、異国で知る世界の現実に震える!

 

「30歳のニートである主人公が民間軍事会社に就職し,戦術オペレーターとして戦場で軍事的才能を開花させていく……」物語

 

戦争の現実との葛藤に苦しみつつ主人公が成長し、有能な指揮官になってく過程が魅力

主人公がなんとなく戦争に巻き込まれて才能を発揮して行く1巻

自分が指揮していたのは少年兵という事が分かり衝撃を受けつつ、より大きな流れに巻き込まれていく2, 3巻と順当に広がり面白くなっていく。

 

主人公が指揮官。新し形の戦争軍事漫画

 

POINT
  • 既刊14巻(2020年3月現在)
  • 元ニートの軍事指揮官、率いるのは少年兵3000人
  • 厨二なテーマに加え、今時らしいメッセージ性も兼備

 

『アルキメデスの大戦』

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あらすじ☑


時は1933年。日本海軍の中枢・海軍省の会議室で、次世代の旗艦を決める新型戦艦建造計画会議が開かれ、2つの陣営が設計採用を争う事に。

 

これからの海戦を見据え、高速の小型戦艦を打ち出す“航空主兵主義”派に対し、海軍内で権力を握る“大艦巨砲主義”派の計画は、世界でも類を見ない超巨大戦艦の建造だった――!! 

 

1933年当時、航空戦力重視の中、東京帝国大学の数学の超天才が海軍に乗り込み、腐敗した軍部を数学の力によって改革していくというマニアックな作品。

 

山本五十六が航空戦艦を造るために、若い天才数学家を引き込んで、異常に安い戦艦大和の偽装された建造費を数学を使って暴く…という展開。 

主人公は反対派の比較的リベラルな若い天才数学者、でも普通なら建造推進派を悪者として書くところ、けして悪役にせずに推進派の熱意もちゃんと描くところが面白い。

 

【理系なら絶対楽しめる!】おすすめの数学漫画8選! - ryocuu│マンガトゥデイ

 

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(出典:『アルキメデスの大戦』)
POINT
  • 既刊19巻(2020年2月現在)
  • 2019年夏に実写映画化もされた作品
  • 参謀のような人物が主人公、階級は少佐

 

『この世界の片隅に』

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あらすじ☑


戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。

 

主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。

しかし、一日一日を確かに健気に生きていく…

 

昭和18年、広島県呉市に嫁いだすずさん(18歳)とその一家の終戦までの日常のお話。

第二次世界大戦末期の日本が舞台なので勿論、重い内容も含まれているが、あくまでも戦火の中でもたくましく生きる一般人の日常生活がメインに描かれている

 

日常のソフトな絵柄に無数の殺伐とした戦闘機、スズさんの穏やかな日常を間接的に奪っていく、それでも日常を守りたい。このバランスが上手にマッチしている。

 

戦時中の日本、しかも広島の物語だが笑いに包まれている。

既成概念を破壊され「感動という単純な言葉では言い表せない余韻」が残る作品。

何を書いても安い感想文になりますので、ご一読をおすすめします。

 

多くの人に読んでもらいたい大傑作

 

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(出典:『この世界の片隅に』)
POINT
  • 全3巻
  • 史実に基づいた、戦前〜戦後までを生き抜いた「すずさん」のお話

 

『将国のアルタイル』

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あらすじ☑


かねてより対抗してきたトルキエ将国とバルトライン帝国。

 

ある夜、帝国の大臣が暗殺され、2つの国は一触即発状態に! 

開戦を望む将軍たちの中、マフムートは暗殺の裏に潜む事実に気付く!! 

国を守り、人を信じ、動乱を平和に導くため、若き少年将軍マフムートの戦いが、今、ここに始まる!!

 

戦争によって故郷と母親を失い、もう二度と戦争を起こしたくないという思いで最年少で将軍になった主人公が、あらゆる手段で戦争の締結のため奮闘をしていく戦記モノ

 

政治的駆引き、国の成り立ちと生存戦略。政治と交渉術の駆け引き。

肉弾戦から知能、経済戦争と、およそ戦いといえるあらゆる闘争が展開される。

失敗したり裏切られたり犠牲を出したりしながらも、利用できるものは全て利用してギリギリで逆転するところが魅力。

 

何度も繰り返される一進一退の攻防。驚きの策。圧倒的画力が魅力

 

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(出典:『将国のアルタイル』)
POINT
  • 既刊22巻(2019年9月現在)
  • 軍国との衝突を戦略でかわしていく
  • 色んな国に行くから色んな町並み・民族衣装・食が見れる

 

『皇国の守護者』

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あらすじ☑


人と龍が共存する世界で、小さいながらも貿易によって繁栄していた<皇国>と海の彼方から侵略してきた<帝国>との戦争、それをきっかけとして激化する<皇国>内部の権力闘争 

 

明治時代頃の日本的な"皇国"と西洋っぽい"帝国"の間の架空戦記物語。

皇国(日本がモデルの国)の北海道に帝国(ロシアがモデルの国)の軍隊、日露戦争を彷彿とさせる描写が随所に見られる漫画

 

科学技術や生態系が異なる独自の世界観など、色々内容てんこ盛りの作品なのだが、「サーベルタイガーと共闘するファンタジー要素ありの戦争漫画」ってワードに惹かれる人は読んでみるべし。

 

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(出典:『皇国の守護者』)
POINT
  • 原作9巻、作者死去のため未完、 漫画版が5巻(完)
  • 龍と人が共存する世界、サーベルタイガーも軍用猫として戦う
  • 完全無欠にほど遠い屈折した主人公の人間臭さが魅力。

 

『Cat Shit One』

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あらすじ☑


ベトナム戦争での、アメリカ軍の偵察チームに所属するパッキー、ラッツ、ボタスキー、チコの戦いを描く。

彼らのコードネームは「キャット・シット・ワン」(猫の糞1号)。

 

ウサギや熊といった動物の兵士が、ベトナム戦争や湾岸戦争といった戦場で戦いを繰り広げる物語

 

この作品の特徴は、登場人物が全員シルバニアファミリーめいた動物であること点

マスコット的な見た目の主人公達が、ベトナム戦争の凄惨な戦場を駆ける

  • ウサギ=アメリカ人
  • ネコ=ベトナム人
  • 豚=フランス人
  • 猿=日本人
  • 熊=ロシア人

と主要キャラの全てが、ある由来を元に登場人物を全て動物に例えて登場する。

 

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(出典:『Cat Shit One』)
POINT
  • 全4巻
  • 泥沼化したベトナム戦争がよくわかる教材としても有能

 

『あとかたの街』

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あらすじ☑


太平洋戦争末期の昭和19年、名古屋。木村家次女・あいは、国民学校高等科1年生。

青春真っ只中にいるあいの関心は、かっこいい車掌さんに出会ったことや、今日の献立のこと。

自分が戦争に参加しているなんて気持ちは、これっぽっちもなかった――。

 

しかし、米軍にとって名古屋は、東京や大阪と並んで重要攻撃目標だった。

少女・あいにとって、戦争とは、空襲とは、空から降り注いだ焼夷弾の雨とは、一体何だったのだろうか。

 

名古屋出身の漫画家おざわゆきさんが、ご自身のお母様の体験をもとに、戦争に翻弄される日々を10代の少女の目を通して描いた作品

 

第二次大戦末期、名古屋は大空襲に…

大切なの生命を奪い人生を破壊する戦争が、普通の家族の日常生活に入り込んでくる。

その残酷さ、悲しさが胸に迫ってきます。 

一方で、一室に固まった少女たちの上を、焼夷弾が直撃して、身体が吹き飛ばされる描写など、精神的にだいぶくる作品なので注意が必要。

 

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(出典:『あとかたの街』)
POINT
  • 全5巻
  • 12歳の少女の視点から、名古屋の空襲を描いた作品
  • 多感な少女の目で見つめた戦争のむごさが胸に迫る

 

『アドルフに告ぐ』

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あらすじ☑


神戸に住むドイツ領事の息子のアドルフは、パン屋の息子でユダヤ人のアドルフを通じて、アドルフ・ヒットラーの秘密を知る。その秘密とは…!?

 

ヒトラーはじめ3人のアドルフを軸に描く物語。

登場する三人のアドルフの一人は、神戸でパン屋を営む亡命ユダヤ人の息子。

もう一人のアドルフはもちろんアドルフ・ヒトラー。

 

主人公がドン底に落ちて、ちょっと希望チラつかせ、再び地獄に叩き落されるコンボ

ナチスだろうと、日本の陸軍将校だらうと、そしてヒトラーだろうと徹底的に「人間」として描く、手塚治虫一流のヒューマニズムと戦争観が凝縮された作品。

 

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(出典:『アドルフに告ぐ』)
POINT
  • 5巻完結
  • 伏線だらけ、タイトルまでも伏線、最終巻で一気にくる。
  • 人種差別、愛、友情が複雑に絡む手塚治虫の作品

 

『ヨルムンガンド』

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あらすじ☑


両親を殺した武器を憎みながらも、武器商人・ココの私設軍隊に加わることとなった少年・ヨナ…。

 

武器商人の少女ココと、戦争で両親を亡くし武器を恨む少年兵ヨナ、少数精鋭の武器商人チームを中心に戦場各地を渡り歩いてビジネスをする物語

 

個性豊かで癖のある、頼もしい仲間たちと共に、軍、暗殺者、テロリストと殺し合う。

登場人物、どのキャラクターにも人生において、親子関係・忘れられない過去・弱さがあり、それを深く掘り下げる事で物語に感情移入しやすくなくなっている

戦争紛争内乱すべてをあくまで「ビジネス」の視点で見てる作品 

 

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(出典:『ヨルムンガンド』)
POINT
  • 全11巻
  • 不意に出る言葉は戦争や平和の本質を射抜いているよう。
  • 近年のガンアクション漫画を挙げる時には外せない一作

『昭和天皇物語』

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あらすじ☑


大元帥陛下として軍事を、大天皇陛下として政治を一身に背負い

昭和という時代を生き抜いた巨人。

 

マッカーサーに「戦争の全責任を負う」旨を発言し、衝撃と感動を与えた昭和天皇。

太平洋戦争に深く関わり、戦後復興の道筋を照らした、激動の人生を描いた作品。

 

大義を果たすために己の身を削る教育係や教師、その教えを受け成長していき、彼だけが抱える葛藤と苦悩する姿が描かれている。

 

「人に命を捧げられても恥じないものになろう。」多感な時期にこんな事を思う青年。

話が進むにつれ強くなる緊迫感にどんどん飲み込まれていく一冊

 

POINT
  • 既刊6巻(2020年4月現在)
  • 激動の昭和の象徴となる男の人生

 

『あれよ星屑』

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あらすじ☑


敗戦から1年あまり。

ぼろぼろに焼け落ちた東京で、酒浸りの暮らしをしていた川島徳太郎は、かつて死線を共にした戦友・黒田門松に再会し……。

 

戦後すぐの日本を舞台に帰還兵を主人公にした物語。

当時の生活が、当時の男の汗の匂いと、女の化粧の匂いが伝わってくるようなリアリティで生々しく描かれている。傑作。

 

戦争に日常を狂わされてしまった人達の描き方が秀逸。

人々がどうやって生活し、生きていたのか…時代が時代だからハードコアな部分もあり、それでいてノスタルジックな雰囲気に浸れるし人間ドラマとしても上質。

 

良質な日本映画を見ているような感じの漫画 

 

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(出典:『あれよ星屑』)
POINT
  • 全7巻
  • 味わい深いとしか言いようがない漫画

 

『イサック』

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あらすじ☑


2つの勢力に別れ、後に30年戦争と呼ばれる激しい戦いの最中にあった17世紀の神聖ローマ帝国。

 

そこに傭兵として現れたのは「イサック」と名乗る日本人の男!

遠く日本を離れ、ヨーロッパ大陸までやってきたイサックの目的とは!?

 

17世紀、神聖ローマ帝国崩壊間際の三十年戦争に揺れるヨーロッパに単身、恩師の仇を追い火縄銃片手に乗り込んだ侍・イサックの物語

 

日本人銃士が復讐のため、受けた恩義のため戦場に身を投じる

銃の腕前は百発百中で日本刀での接近戦も超強い

寡黙ながらに戦闘で見せる苛烈な闘志は本当にカッコイイ

 

当時実際いたヨーロッパに渡り傭兵をやっていた侍や、戦国期の日本製火縄銃は欧州産を遥かに凌駕する射程と威力を誇ったマイナーな事実に着目した意欲作

30年戦争というノンフィクションに日本人混ぜちゃったフィクション。

 

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(出典:『イサック』)
POINT
  • 既刊9巻(2020年7月現在)
  • 三十年戦争×日本人傭兵というエモい設定
  • 渋すぎる(笑)

 

 

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

もし、このエントリーを読んで少しでも紹介した作品に興味を持っていただけたら、これ以上嬉しい事はありません。

 

本記事は随時更新中なので、また面白い作品があったら追加します。お楽しみに!