【大どんでん返し!】衝撃のラストが魅力のおすすめ漫画20選!ネタバレ厳禁!

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今回は様々な『どんでん返し』『衝撃的なラスト』の漫画を選んでみました。

おすすめの作品ばかりです。 まだ未読の作品があればチェックしてみて下さい。僕の感想と一緒に楽しんでもらえれば幸いです。

 

 

『PandoraHearts』

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あらすじ☑

 

【お前の罪…それは――、お前の存在そのものだ。】

15歳の成人の儀に訪れた紅き厄災・・・その身に覚えのない罪により、永遠の牢獄アヴィスに堕とされたオズ=ベザリウスは「アリス」と出会う――。

 

抗えない運命の歯車が、絶望へと誘うかのように・・・。

 

不思議の国のアリスなどの童話をモチーフにしたダークファンタジー

 

アヴィスという監獄をめぐる人の欲望や葛藤が描かれる

物語が入り組み、最後まで読まないと結末がわからない展開、初期から張られた伏線と、毎巻の大どんでん返し、それらをきちんと回収する巧緻な構成力が魅力

 

各キャラの物語を踏まえての成長、綺麗な色彩の絵に惹かれ、作者の本気の悪ふざけが、最終巻までぎっちり詰まりに詰まってるダークファンタジーとなっています。

 

鎖が複雑に絡み合うような濃厚で深淵な物語と、胸熱展開&絶望展開で悶え苦しむ

 

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(出典:『PandoraHearts』)

 

『GUNSLINGER GIRL』

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あらすじ☑

 

公益法人社会福祉公社――

表向きは障害者支援のための首相府主催の組織だが、その実態は瀕死の少女たちに機械の身体を与え、その少女たちに政府に敵対する勢力を秘密裏に排除させる諜報機関だった。

 

一家殺害事件の生き残りの少女・ヘンリエッタは「条件付け」という洗脳処理により、以前の記憶を封印され「義体」となる。

そして元軍人のジョゼ・クローチェは、テロリストに家族を殺され、復讐心に捕らわれ社会福祉公社に入り「担当官」となる。

 

義体と担当官、二人はつねに行動を共にし、銃を手にテロリストの戦いに身を投じていく。

 

身体障害を持つ少女達を集めて義体を与え、対マフィア用の戦闘員として運用する国家組織、そこで暮らす少女達と、彼女らの監督役でバディを組むおっさんの骨太な物語

 

年相応の少女でも短命で銃を手に持ち戦うシリアスでとても切ない世界観

予想以上にヘビーなキャラ設定に加え、話が進むほど、おっさんキャラの比重と魅力が上がってる感じなのが、またいい味を出している。

 

あらすじで、初めから哀しい終わりしかこないことは分るが、 ラストで描かれた「希望」には感動を覚える。最後まで付き合いたくなる魅力のある作品。

 

やるせない話だが、最後に思いがけない救いがある  

 

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(出典:『(出典:『GUNSLINGER GIRL』)』)
 

『ワッハマン』

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あらすじ☑

 

1万年前より蘇(よみがえ)りし究極の戦闘マシーン・ワッハマン。

その体は鋼鉄より硬くその力は恐竜よりも強い。

だが彼はその使命を完全に忘却してしまっていた。

 

不死身のパワーで常識はずれの大暴れ、笑う超兵器・ワッハマン、ここに出現!!

 

絶対に壊れない体を持つが『頭がカラ』な古代サイボーグが主人公のコメディ。

 

序盤は下ネタギャグを基調としながらも、徐々に展開は熱く、悲劇の色を帯びていく…

『ギャグ漫画から、急に救いのないシリアス漫画へ変貌していく』という凄まじい展開を見せる作品。

ラストシーンは、今まで読んだ漫画の中でも屈指、色んな意味で永遠のオンリーワン。

 

最初は一話完結型のギャグでありながら、徐々に辛辣な物語となっていく… 

 

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(出典:『ワッハマン』)

 

『彼方のアストラ』

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あらすじ☑


宇宙への往来が当たり前になった近未来。

高校生のカナタ、アリエスら9名は“惑星キャンプ”に旅立つ。

 

未体験の宇宙旅行に胸を躍らせながら惑星に降り立った彼らを待ち受ける、予想外の事態とは!?

 

惑星旅行にきた少年少女9人が遭難事故するお話。

広がる宇宙を背に、拾った宇宙船とスペーススーツの少年少女、モチーフの全てがレトロSF・冒険・サバイバル・青春群像・コメディの魅力が満載

 

緻密に構築された物語に唸らされ、ミステリー作品としても秀逸

疑問ばかりの序盤が中盤になると疑惑に変化し、最終巻に近付くにつれ、散らばった伏線と仲間の絆が深まって、読了後の満足感がえげつない。

五巻で綺麗に纏まっており、全巻通しての表紙の意味が、クライマックスでわかるという完璧な作品。

 

細部まで美しい画、SFの想像力、舞台設定、所に散りばめられた伏線が回収と、どんでん返し、全てが凄い  

 

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(出典:『(出典:『彼方のアストラ』) 』)

 

『ベントラーベントラー』

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あらすじ☑


地球の危機も“うやむや”のうちにゆる~く解決! 

したりしなかったり!! 

 

※『ベントラーベントラー』とは……

「地球外より侵入した生物及び漂着物に対する処遇を在地球外生物に仰げ」という意味の、首都圏民営警察外星生物警備課における隠語(ジャーゴン)である――。  

 

宇宙人が普通に地球にいる世界観、宇宙人が起こしたトラブルを役所の職員である主人公と、外星人で解決していく緩いけど本格派の日常SF

 

「プラネテス」と同じ匂いを感じる作品。

多種多様なケースに大しててんやわんやな人たちが繰り出すSFな日常

知名度が低くマイナーだけど、庶民的なゆるさ雰囲気でライトに読めるSF漫画

 

ゆるゆるなSFとして終わるのかと思ったら予想だにしない意外な結末。

ラスト2話が凄すぎる。ほんといい終わり方。

ハッピーエンドではないけどもバッドエンドでもなくて不思議な気持ちになる

 

日常系のSFを装いながら,急転直下で意表を突かれるの最終巻

 

『セトウツミ』

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あらすじ☑


「この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうか」。

まったりゆったりしゃべるだけ。

関西の男子高校生、瀬戸と内海のクールでナナメでシニカルな放課後トーク…

 

放課後の男子高校生がしょうもない会話をするだけのお話。

場面もひたすらに川原を舞台に展開していく。

 

ひたすら二人がキレッキレの会話を川辺の階段でするだけなんだけど、言葉の中に高いレベルの会話テクニックが詰まっている、質の高い作品。

他のキャラも二人の会話を邪魔しない程度に登場し、物語の奥行きを広げていく構成

 

高校生が河原で喋っているだけの漫画かと思いきや、最終巻、一気に物語が動き出す。

すべての伏線が一気に収束、怒涛の伏線回収されて近年稀に見る文句なしの名作になる

 

完結の8巻はラストに向けて全てを集約した見事な大どんでん返し

 

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(出典:『セトウツミ』)

 

『外天楼』

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あらすじ☑


外天楼と呼ばれる建物にまつわるヘンな人々。

エロ本を探す少年がいて、宇宙刑事がいて、ロボットがいて、殺人事件が起こって……? 

 

謎を秘めた姉弟を追い、刑事・桜場冴子は自分勝手な捜査を開始する。

“迷”推理が解き明かすのは、外天楼に隠された驚愕の真実……!?

 

一巻完結でこれだけ完成度高い漫画はない

エロ本を巡った少年たちの奮闘を描いた、馬鹿馬鹿しさと気軽さの短編ギャグ漫画かと思ったら、後半はそれすらぜんぶ伏線になって予想もしないラストに向かってく…。

 

ネタバレを一切見ずに読んでほしい。

ミステリーとしてのツボを全て押さえた上で、予想を超えるオチを用意するという面白いミステリーに必要が全て詰まっている一巻完結作品。

 

最後に全てが繋がってくる、序盤の展開からは想像できないラスト

 

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(出典:『外天楼』)

 

『アドルフに告ぐ』

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あらすじ☑


神戸に住むドイツ領事の息子のアドルフは、パン屋の息子でユダヤ人のアドルフを通じて、アドルフ・ヒットラーの秘密を知る。

その秘密とは…!?

 

ヒトラーはじめ3人のアドルフを軸に描く戦争の物語。

登場する三人のアドルフの一人は、神戸でパン屋を営む亡命ユダヤ人の息子。

もう一人のアドルフはもちろんアドルフ・ヒトラー。

 

ナチスだろうと、日本の陸軍将校だらうと、そしてヒトラーだろうと徹底的に「人間」として描く、手塚治虫一流のヒューマニズムと戦争観が凝縮された作品。

 

伏線だらけ、タイトルまでも伏線、やがて全てが繋がり、最終巻で一気にたたみかけてくる。人種差別、愛、友情が複雑に絡む手塚治虫の傑作。

 

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(出典:『アドルフに告ぐ』)

 

『さよなら絶望先生』

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あらすじ☑


桜咲く4月。

希望に胸を膨らませた登校途中の少女が、桜並木で出会ったのは、新クラスの担任の先生だった……。

 

そこまでは良い話。

その先生の名は糸色望。

学校から飛び下りたり、すぐ不登校になったり、超迷惑なネガティブ教師だった…! 

 

世の中の流れだとか風潮だとかを、笑いを交えて批判的に取り上げて、自虐ネタで突っ走しる。一話完結で送る切れ味鋭い風刺ギャグ漫画。

 

キャラクター性も高く、大正浪漫を思わせる作画も粋。

1話完結のただのギャグ漫画……かと思えば終盤は『驚愕の展開』

終盤29巻の後半から凄い勢いで伏線を回収し、シリアスとギャグを間に挟みながら『絶望先生』と少女たちの物語を回収して綺麗に終わる。

 

和風の美しさにストーリーはギャグ、風刺でというギャップが美麗

 

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(出典:『さよなら絶望先生』)

 

『四月は君の嘘』

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あらすじ☑


桜の花びら、音楽、そして嘘。

君と出逢った日から世界は変わる――

 

母の死をきっかけにピアノを弾かなくなった、元・天才少年ピアニスト有馬公生。

目標もなく過ごす彼の日常は、モノトーンのように色が無い……

 

だが、友人の付き添いで行ったデートが、少年の暗い運命を変える。

 

性格最低、暴力上等、そして才能豊かなヴァイオリニスト……

少女・宮園(みやぞの)かをりと出逢った日から、有馬公生の日常は色付き始める!!

 

母の死の影響からピアノが弾けなくなった少年と、奔放なバイオリニストの少女のラブストーリー。

音なんか出ていないはずなのに、不思議と音楽が聞こえてきそうな絵の表現力、ゆっくりと、じっくりと青春要素を含み物語りは進んでいく。

 

そして「その時です。私は、走り出したのです」

ヒロインのこの言葉から物語がスタートして、完結まで至る。

一生忘れることができない感動が詰まった作品。

 

言葉の描写や演奏が多くゆっくり丁寧に経過していき、感動のラストを迎える。

 

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(出典:『四月は君の嘘』)

 

『天人唐草』

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「女とはお淑やかで一歩引いた存在であるべき」という父親に厳格に清く正しく控え目に育てられ、完全に主体性のない大人になった主人公。

父親の死後、ふしだらで下品な女を愛人にしていた事を知り、性格、人格・・・全てが少しずつねじれてゆき、最終的に発狂し狂気に至る話で、強烈な印象が残る作品

 

山岸先生の窒息しそうなほど不気味な毒親を描く技術が詰まっている。 

 

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(出典:『天人唐草』)

 

『デビルマン』

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あらすじ☑

 

両親が海外赴任となって牧村家に下宿している学生・不動明。

彼は休み時間も図書室で過ごすようなおとなしい男の子。

 

牧村家の長女・美樹と共に平穏な生活を送っていた明は、ある日不良に絡まれる。

ふたりを救ったのは明のかつての親友・飛鳥了だった。

再開を喜ぶこともせず、了は明に不穏な告白を始める……。

 

主人公の不動明がデーモン(悪魔)を倒すために悪魔の体を乗っ取り、悪魔の力を手に入れ人類を救うお話(悪魔人間-デビルマン)

 

「全く救いのないバッドエンド」

「漫画の衝撃的なラスト」というと必ず名前があがる作品。

デビルマンは、「強くてかっこいいヒーロー」でもあるのですが、その彼が守るべき人間を殺し、見捨てるに至るまでの経緯が衝撃的、たった5巻、連載期間1年であることを忘れさせる濃厚さ。日本の漫画史に残る不朽の名作。

 

物語の中に人間の本質を完全に昇華した作品 

 

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(出典:『デビルマン』)

 

『かってに改蔵』

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あらすじ☑


幼なじみの羽美に公園の遊戯施設から突き飛ばされた事故以来、思い込みの激しい性格になってしまった勝改蔵。

高校生となっても、そのエキセントリックな性格は治るどころか、ますますひどくなるばかり。

 

そんな、ある日。

勝改蔵が通う虎馬高校科学部の部員が運んでいた人体模型が窓から改蔵に向かって落ちてきた!

この事故で人体模型に頭を直撃された改蔵は気を失い、科学部の部室に運び込まれる。

 

いつまで経っても目を覚まさない改蔵を目覚めさせようと、部長のすずは低周波治療器を乳首に取り付け電気ショックを与えた!

そのショックで飛び起きた改蔵は、白衣を着た部長のスズや部室にある薬品を見て、自分が改造人間にされたのだと勝手に思い込むのだった!!

 

主人公が改造人間にされたと思い込んでケツに乾電池突っ込む漫画

 

作者は久米田康治、「さよなら絶望先生」の原点ともいえる良作。

最大の持ち味は(後の絶望先生にも言えますが)社会風刺ネタ。

個性的なキャラクター達が騒動を起こしながら、あるあるネタを羅列していくブラックジョークを風刺ギャグとして昇華させている作品。

 

毒が少々強いので、好き嫌いは分かれるが、時代風刺、季節限定ネタ、あるあるネタ、

関係した事なら、みんな知ってる有名人でも、めちゃくちゃマニアックなネタでも持ち出してきて遠慮なくぶった切る!

 

『絶望先生』同様、風刺ギャグに見せて驚愕の展開をラストにぶちこんでくる 

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(出典:『かってに改蔵』)

 

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』

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あらすじ☑


あの日、ここで止まった時間が、動きだす。 

小学生の時に友達と“超平和バスターズ”というグループを作り、“じんたん”と呼ばれていた少年・宿海仁太。 

 

“めんま”の死をきっかけにグループはバラバラになってしまっていたが、彼の前に突然めんまが現われて――!?

 

引きこもりの元ガキ大将が、昔亡くなったヒロインの幽霊と出会い、そこから始まる一夏の物語を描いた作品。

 

登場人物が少女が現れたことで、幼馴染がまた集まり、止まった時間を動かし始める。

幼き日々の仲間との楽しき思い出と、空虚な今を行き来しながら物語は進み、青春時代ならではの歯がゆさや切なさが詰まった素敵な作品

 

ラストシーンは誰が読んでも涙腺が決壊するはず😖

 

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(出典:『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』)

 

『ガンニバル』

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あらすじ☑


山間の村「供花村」に赴任してきた駐在・阿川大悟。

 

村の人々は大悟一家を暖かく受け入れるが、一人の老婆が遺体で見つかり、大悟は村の異常性に徐々に気付き、ある疑念に囚われる…。

 

「この村の人間は人を喰ってる」──。

 

閉鎖的な田舎を舞台にしたサスペンスもの。

駐在として赴任した村で生活するうちに、村と村人の異常性に徐々に気づき始め、食人、人さらい、生贄、閉鎖的な村に赴任してきた主人公が村の謎を追うお話。

 

この高クオリティのサスペンス漫画ってなかなか無い

多くのホラー要素が満載ながら全貌の見えない集落文化に追い詰められる“疑心暗鬼”っぷりや、閉鎖的な集落の陰湿な狂気の孕んだ田舎特有の雰囲気が本当に怖い。

 

カニバリズムをテーマにしているだけあって内容はめちゃくちゃグロいし、怖い

 

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(出典:『ガンニバル』)

 

『ノラと雑草』

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あらすじ☑


貧困、虐待、JKビジネス。

刑事・山田はJKリフレのガサ入れ現場で、亡くした娘にどこか似た少女・詩織に出会う。

 

母親からの虐待で家出を繰り返す詩織に迫る危険。

山田は、少女を救うことができるのか。

希望を知らない家出少女と、希望を失くした中年刑事。

二人の出会いが、絶望を溶かしてゆく。

 

家庭環境に問題がありSNSで出会った男の家を渡り歩く少女と、その少女に亡くした自分の娘の面影を見る刑事との関係を描いたお話。

 

救われない魂を持った少女と中年男をメインに、風刺も交え、虐待、貧困、JKビジネスというリアルな社会問題を題材にして世間に絶望する若者の姿が描かれる。

帯の「この物語はフィクションです。ただし、この「痛み」は、この世界に実在します。」というキャッチコピーがまた素晴らしい

 

とてつもなく切なく、とてつもなく哀しい叫び…。巻末が素晴らしい。

 

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(出典:『ノラと雑草』)

 

『遺書公開』

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あらすじ☑


灰嶺中学2年D組は新学期に「2-D序列」と題したクラス全員の序列が記してあるメールが届く。

 

しかし、“序列1位”の姫山椿はクラスの不穏な空気を打ち破る。

姫山のおかげで普通のクラスになったかと思われた11月──。

姫山が校内で自殺してしまう…。

 

葬儀の帰りに教室に戻ったクラスメイト達の机に姫山椿から「遺書」が置かれていた! 

死者からの「遺書」を巡り2年D組の闇が暴かれる!?

 

学校で自殺をしたクラスの中心的な人からの遺書をみんなで公開し、なぜ彼女は自殺をしたのか突き止める物語

 

ミステリー?サスペンス?映画見てる様な気分の作品。

残された各クラスメートに宛てた遺書の開示開示によって、一見平和なクラスの黒い部分が明るみになり物語は暗転していく。

 

きちんと練られた構成があり、謎が謎を呼ぶ展開と伏線に登場人物全員信用できない

ジグソーパズルが違和感なく組み合わせられてる感じで、一つ一つ事実が明らかになって行くミステリーとサスペンスとして読んでも面白い。

 

ドス黒ミステリーの名に恥じないドブラックな内容

 

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(出典:『遺書、公開。』)

 

『だいらんど』

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あらすじ☑


敵対勢力の要人暗殺に失敗し、夜の街を逃走していた冴えない中年ヤクザ・正。

 

追っ手に囲まれて絶体絶命の大ピンチ!

だったはずが、気づけばメルヘンな異世界『だいらんど』に迷い込んでいた!!

 

怒りも憎しみもセックスもない不思議な世界。

正は裏でこの様子を見て笑ってる奴がいると確信し、自分をこの世界に連れてきた「夜の王様」に会いに行くことに…。 

 

だいらんどに行ってしまった主人公が元の世界に帰ろうとする話。

 

ぼのぼのとした独特のタッチからは想像もつかないくらい深くて幅の広い作品

童話をモチーフとして構成で、物語の構造、言葉遊びを詰め込み、構成がよく練られていて結末もとても素敵。まさに「大人向けの子どもの童話」

 

そして大人の生きることの難しさを伝えてくれる。ビターなファンタジー

 

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(出典:『だいらんど』)

 

『進撃の巨人』

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あらすじ☑

 

巨人がすべてを支配する世界。

巨人の餌と化した人類は巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。

 

だが名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の戦いが始まってしまう。

 

人間を食らう巨人たちに支配される世界で、壁の中に閉じこもった人々と巨人との闘いを描くお話


伏線回収や、どんでん返しが鬼のように詰め込まれた抽象度が高いストーリー

次から次へとどうしようもない絶望が襲ってきて、常に究極の選択を迫られる。

戦争の悲惨さと侵略者の理不尽さを上手く表現している。

 

物語を構築する上で、いかに伏線を隠し続けるか、伏線の回収後に視点を追加し、連鎖的に伏線を予想させることができるかといった物語における視点の多重構造の手本となる作品。ミスリードも上手く、とにかく作者の天才っぷりが光る。

 

正気の沙汰じゃないし多重構造の地獄、キャラ、戦闘シーンなど全て魅力的。

 

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(出典:『進撃の巨人』)

 

 

あとが

以上で「おすすめのどんでん返しが魅力の漫画」の紹介を終わります。

この中だと「進撃の巨人」と「セトウツミ」は是非読んでみて欲しいです。ベタではありますが、間違いなく期待に添えるだけの破壊力を持った作品となっています。 

 

伏線や構成力に秀でた漫画はこちらで紹介しています。